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有用植物遺伝子データベース

モデル植物としてシロイヌナズナに続きイネのゲノム解析が終了し、 さらに、ミヤコグサ、ポプラやシダ植物、 最近ではゲノムサイズの巨大な針葉樹などの持つ遺伝情報の全容 が次第に明らかになりつつある。 これらの遺伝子情報に加え、変異体ラインなどのリソースが完備されたことで、 逆遺伝学や機能遺伝学的解析が容易となり、 植物の生命科学研究は飛躍的に進歩している。 しかしその一方で、植物を特徴付ける重要な形質である二次代謝や細胞壁形成に関わる遺伝子は、 それらの現象の複雑さゆえにまだ多くの部分が未解明のまま残されているのが現状である。 それは形態形成やシグナル伝達などの研究領域に比べて、 研究母体のサイズがあまり大きくないことに加え、 これらの生命現象に焦点を絞った分子遺伝情報があまり発達していないことにも起因する。

「有用植物遺伝子データベース」では、二次代謝成分やバイオマスが利用される有用植物の Expressed sequence tags (EST)配列を集積しており、 その遺伝子情報を想定される遺伝子機能と共に公開している。 現在、キーワード検索のほかに、利用者の持つ遺伝子配列を用いたBLAST検索を提供し、 様々な生物種からの目的遺伝子の homology-based cloning に資するとともに、 高保存性アミノ酸やモチーフの同定、分子進化的解析に必要な情報を提供する。



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(2015/02/26 更新)